授業が難しくなっている理由

考えられる理由 その1 GPA制度の導入 ?GPA制度とは)

日本の各大学が、国際的な学業成績評価方法であるGPA(Grade Point Average)を導入し始めています。 大学としては、学生の学習意欲の向上につながることを期待しての導入ですが、学力が不足している学生、モチベーションが低い学生、入学後良いスタートが切れなかった学生、体育会等クラブ活動等で学業以外が多忙な学生にとっては、導入後は間違いなく単位取得、進級、卒業が難しくなる方向に向かっています。

特に具体的な弊害としては、近年学力の低下が著しく、英文を扱った講義が出来ない。基本的な理論の指導にしても、基礎中の基礎から教えなければならず、本題の理論の指導まで到達できない等の問題点が確実に生じています。

ですから、大学の教授、准教授、講師等の教員の授業が改善されるという側面があります。

講義評価・授業評価制度は授業に対する取り組みが意欲的な学生中心に制度が動いて行きますので、授業に対する取り組みがうまくいっていない学生、授業に対する取り組みが希薄な学生にとっては、その結果として授業の難度化による単位不取得になる可能性が考えられます。

このようなことは、数年前までは問題にならなかったケースであり、授業について行けない学生の顕著な増加といった事態の発生が今後ますます予想され、対策が急がれております。

考えられる理由 その2 講義評価・授業評価制度の導入 ?講義評価・授業評価制度とは)

授業の充実改善を目的として、学生による講義評価・授業評価が大学で行われます。 これは、大学で行われるすべての授業を対象として、アンケート等の調査を実施し、大学の教育体制に反映させるものです。各大学はその結果の公表を義務づけられていますし、大学経営の面からも入学者を増やすために真剣に取り組まれております。

ですから、GPA制度の説明でも申したと同様に、大学の教授、准教授、講師等の教員の授業が改善されるという側面とともに、講義評価・授業評価制度は授業に対する取り組みが意欲的な学生中心に制度が動いて行きますので、授業に対する取り組みがうまくいっていない学生、授業に対する取り組みが希薄な学生にとっては、その結果として授業の難度化の可能性が考えられ、授業について行けない学生の増加といった事態の発生が今後ますます予想されています。

考えられる理由 その3 新学習指導要領世代 ?新学習指導要領とは)

何年も前から学力低下の問題が各方面で叫ばれていますが、小学校、中学校、高等学校と大幅に学習内容・分量を減じた「新学習指導要領」で学んできだ世代がいよいよ大学生になります。

そのため大学の指導の現場では学生の学力低下がさらに深刻化するのではないかと懸念されており、大学で基礎学力をつける講義を行ったり、専門課程の空洞化が進んでしまうことに対する対策が現実問題として求められています。大学によって取り組みと対策はバラバラなのが現状で、対策が後手に回っているようにも見受けられる大学もあります。

※数学や物理など理数系科目では、高校の補習の色合いが強い授業を既に導入しているところも見受けられます。

なお学力低下に関してショックな現状を後述(つぎのページ以降)しました。


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